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2013年2月 7日 (木)

書評:『財政赤字の淵源』 「生活経済政策」に掲載

164024_3井手英策/著
『財政赤字の淵源―寛容な社会の条件を考える』
2012年10月刊行
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『生活経済政策』(2013年2月,No. 193)に書評が掲載されました(評者は京都大学大学院法学研究科教授・新川敏光氏)。

 

「筆者の議論は,大蔵省と政治の関係の時代的変化,とりわけ省庁再編による財政金融分離についてほとんど無視しているように思えるが(そこに筆者のメッセージがあるのだろう),大蔵省統制という一貫した視点から描いた骨太の財政史であり,読み応えがある」

☆ ☆ ☆

「筆者のいう財政社会学の真骨頂は,第3部(第5,6章)「寛容な社会の条件」にあるだろう。第5章では社会は増税を通じた社会保障の拡充へと軸足を移したにもかかわらず,「土建国家の粘着性と健全財政主義」,「したたかな大蔵省統制」の抵抗が強く,政治は土建国家を超えられないと指摘されている。結果として,低所得者や高齢者をバッシングする「寛容なき社会」が出現してしまった。第6章では,このような現実を変え,寛容な社会をつくる財政について様々な角度から検討が加えられる」

☆ ☆ ☆

「財政史から現状分析まで,実証研究から政策提言までを1つにまとめあげようという筆者の意欲と力量には敬意を表する」

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