新刊:『現代イラクのイスラーム主義運動』
山尾 大 (九州大学専任講師)/著
『現代イラクのイスラーム主義運動
――革命運動から政権党への軌跡』
A5判上製カバー付,364ページ
定価 6,510円(本体 6,200円)
ISBN 978-4-641-04995-6
2011年12月発行
◆イスラーム主義運動とナショナリズムの関係を軸に描くイラク政治史◆
政治的混乱が続くイラク。その要因を,弾圧,亡命,分裂といった数々の苦難を乗り越え,政権の中枢に上り詰めたイスラーム主義運動の歴史的変容過程を分析することによって,明らかにする。関係者へのインタビューや一次資料を基に描き出すイラクの半世紀。
〈もくじ〉
序 章 現代イラクの政治変動とイスラーム主義運動
第1部 イスラーム主義運動の誕生と革命運動(1950~70年代)
第1章 イラク国家の形成と変容するシーア派宗教界
第2章 イラクにイスラーム国家を樹立せよ
第3章 近代的イスラーム主義組織の形成と革命運動
第2部 亡命期のイスラーム主義運動とその分岐(1980年代)
第4章 革命運動の失敗と亡命,そして分裂
第5章 独裁政権を打倒せよ,革命政権を樹立せよ
第6章 シーア派法学権威への個人的忠誠か,組織化された宗教界との協調か
第3部 ディアスポラ期のイスラーム主義運動と国内社会運動の相克(1990年代)
第7章 イスラーム主義反体制派からイラク反体制派へ
第8章 革命運動から社会運動へ
第4部 国家を運営するイスラーム主義運動(2003年4月~2009年8月)
第9章 歴史的背景に裏づけられた政治対立が顕在化するとき
終 章 変容するイラク国家とイスラーム主義