編集室の窓:『書斎の窓』2011年11月号
「節電の夏」が過ぎようとしていた九月、12号と15号の二つの台風が日本列島を襲いました。私が育った奈良県五條市は、江戸時代の町並みと柿の産地で知られます。その五條市が台風12号により大きな被害を受けました。いまはだれも住んでいない実家が心配で、両親の墓参りを兼ねてようすを見に行ったところ、幸い何カ所か雨漏りの痕がある程度でした。しかし、幹線の国道24号はともかく、168号をはじめ大塔町など南方の山間部に向かう道路はほとんどが通行止めになっており、三月の東日本大震災に続いて自然の猛威を感じた次第です。
しかし、そうした災害に負けてはならぬと、今後も意欲作を提供してまいります。
Insightシリーズ第六弾の佐々木卓也『冷戦』は、最新の学術的成果をふまえつつ、冷戦の始まりから終結までを分析・考察します。久米郁男・川出良枝ほか『政治学〔補訂版〕』(NLAS)は、事実関係やデータなどの更新を行い、より使いやすくしました。
武川正吾『福祉社会〔新版〕』は、初版刊行後の一〇年に変化した社会保障制度に対応し、包摂/排除やベーシックインカムなど大幅な加筆・修正を行っています。(Y・S)