新刊:『アメリカの大型店問題』
原田英生/著
『アメリカの大型店問題
――小売業をめぐる公的制度と市場主義幻想』
A5判上製カバー付,378頁,定価 4000 円(税込 4200 円)
ISBNコード 978-4-641-16328-7
2008年12月刊行
◇流通の社会性を問う力作◇
世界最大の小売企業ウォルマートを中心としたビッグボックスの経営実態を綿密にとらえ,その成長・拡大の真因を追究する渾身作。アメリカの大型店に関する法制度・政策について,各地域における事例を多数取り上げながら解明して,流通と地域社会の関係を考察する。
〈目 次〉
序 章 自由で公正な競争市場という神話
e-コマースの発展と売上税
タックス・ヘイブンの存在
ショッピング・センターの普及と公的制度
ショッピング・センターとチェーン化の進展
アメリカにおける大型店問題と公的政策
第1章 大型店の競争力と労働条件
南カリフォルニアにおけるスーパーマーケットの労使紛争
ウォルマートにおける低賃金問題
ウォルマートにおける付加給付低水準問題
ウォルマートにおける不払い労働問題
ウォルマートにおける女性差別
ウォルマートによる法の軽視と反労働組合
第2章 大型店と地域社会
大規模小売に対する公的な補助
リテール・コーポレート・ウェルフェア発生の要因
ビッグボックスの出店が地元に及ぼす影響
大型店が及ぼす経済的影響
空店舗問題
スーパーストア,ビッグボックスに対する社会的評価
第3章 ウォルマートのビジネスモデルとその問題
第4章 大型店に対する立地規制
終 章 幻想としての市場主義を超えて
〈著者紹介〉
原田英生 流通経済大学教授