編集室の窓:『書斎の窓』2006年6月号に掲載
大学の授業が本格化してきたこの時期,心理学に強い味方が現れました。3月号のこの欄でも紹介した中島義明ほか編『マルチラテラル心理学』です。心理学の学習・研究に必携と定評の『心理学辞典』と『新・心理学の基礎知識』の情報を盛り込み,ハイパーリンクさせたCD‐ROMで,知識や概念の整理・理解に最適です(発売中)。
マスコミ志望者には,湯淺正敏ほか著『メディア産業論』が,マスコミ入門のテキストとして注目されます。情報技術の革命的発達を受けて急激に変貌する日本のマスメディアの姿を,産業的側面からわかりやすく解説しています。
経済・経営系でも意欲作が続きます。まずは,有斐閣アルマのミニシリーズ「現代のマーケティング戦略」第4巻の田中洋・清水聰編『消費者・コミュニケーション戦略』です。最新の理論と豊富なケースによって学ぶもので,本巻刊行によりシリーズは完結します。
下谷政弘『持株会社の時代』は,企業買収合併・分離がメディアをにぎわすいま,持株会社制度が日本経済に与える影響を詳細に分析した力作です。また,柳川隆・川濱昇編『競争の戦略と政策』は,企業戦略の社会的評価と競争政策の必要性を考察した,新しい産業政策論のテキストです。好評既刊を改訂した,大滝精一ほか著『経営戦略〔新版〕』,釜江廣志編『入門証券市場論〔第3版〕』も続きます。ご期待ください。(S)
*弊社のPR誌『書斎の窓』(月刊)に掲載されている,当部の近況案内「編集室の窓」を転載しました。