新刊:『ロイヤル・ネイヴィーとパクス・ブリタニカ 』
◇ 「イギリスの平和」に見る国際秩序の実像 ◇
「七つの海」を支配し大英帝国を支えたといわれるロイヤル・ネイヴィー(イギリス海軍)とは,どのような国家制度であったのか。
19世紀のロイヤル・ネイヴィーは,急速な技術革新の波やイギリス社会の大変動,戦略環境の変化に応えつつ,奴隷貿易を取り締まり,砲艦外交を展開し,クリミア戦争を戦い,ライバルたるフランス海軍や台頭するビスマルク・ドイツに備えなくてはならなかった。
ロイヤル・ネイヴィーに注目し,ナポレオン戦争終結から第一次世界大戦勃発に至る次期の,イギリスの盛衰とイギリス外交,イギリスが主導した国際秩序「パクス・ブリタニカ(イギリスの平和)」の実像に迫る。
〈目 次〉
序 章 ロイヤル・ネイヴィーとイギリス外交=田所昌幸
第1章 自由主義外交の黄金期=君塚直隆
――パーマストンと奴隷貿易
第2章 クリミア戦争=菅野 翼
第3章 19世紀のRMA=ギャレン・ムロイ
第4章 組織の「近代化」に向けて=田所昌幸
――19世紀ロイヤル・ネイヴィーの人事と教育
第5章 黄昏のパクス・ブリタニカ=細谷雄一
――後期ヴィクトリア時代の外交と海軍
第6章 フランス海軍とパクス・ブリタニカ=宮下雄一郎
あとがき
引用・参考文献
用語集
イギリス歴代首相・海相
関連年表
事項索引
人名索引
〈編者情報〉
田所昌幸 慶應義塾大学教授
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