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2003年8月11日 (月)

編集部員より:社会福祉基礎シリーズ完結にあたって

C.M.

 「社会福祉基礎シリーズ」全17巻がついに完結しました。このシリーズは,より高い質と能力が求められるソーシャルワーカー養成のためのテキスト・シリーズです。ソーシャルワーク実践教育の強化に重点をおいて改訂された,厚生労働省の「社会福祉士養成カリキュラム」(2000年)に準拠しつつ,各巻の編者や執筆者の個性を生かした独自の章構成・内容により,特徴のあるテキストとしてご好評いただいております。詳しくはぜひ書籍紹介をご覧ください!

 シリーズ完結までに各巻担当者が最も苦労したのは,ご多忙の先生方からいかに御原稿をいただくか,というこの一点につきます。もちろんそれが編集者の一番基本的で大切な仕事なのですが,特に社会福祉の先生方は,研究や大学のお仕事に加え,調査や実習,援助実践や政策形成など,援助実践の「現場」にも積極的に関わっている方が多く,ご連絡さえなかなかつかない方もいらっしゃいます。一方で,先に頂戴している御原稿が,めまぐるしく変わる福祉制度や貴重な統計データを盛り込んでお書きいただいている場合には,日々刻々と鮮度が古くなってしまうことになり,担当者としてはヤキモキする思いをいたしました。

 文字通り身を粉にして援助実践に奮闘されている社会福祉の先生方には,つい原稿催促も腰が引けてしまう私ですが,研究,教育,援助実践,そして出版も,すべて目的は同じ,「現在の社会福祉をよりよくするために」という思いを込めて,本をつくっていきたいと思うこの頃です。

 「社会福祉基礎シリーズ」の巻構成・内容は,「社会福祉士」国家試験にも対応しています。社会福祉では社会福祉士,介護福祉士,精神保健福祉士などの各種国家資格があるので,一般にそれに対応したテキストや問題集が数多く出版されています。「試験に合格する」という明確な目標をもつ読者の切実な需要があるので有り難いと思いますが,こうした出版状況に対し,もっと社会福祉について根本的に考える本を読みたいという声も最近よく聞きます。確かに資格試験向けの本の功罪はいろいろありますが,基礎知識の習得のためには,資格試験のための勉強もいい出発点になると思います。

 社会福祉は,基礎知識として必要な福祉制度を理解するだけでも大変です。そのうえで今の制度がどのような理念・思想のもとにできているのか,こぼれ落ちている問題はないか,援助実践と制度はどのように関連しているのか,よりよい援助実践のための技法とは何か,などを原理的に検証していく際に,様々な学問分野の知識も必要になってきます。 「社会福祉基礎シリーズ」完結にあたり,改めて社会福祉の奥深さを実感しております。自分の基礎知識を確認しながら,「その次に読みたい社会福祉の本」を考えたいと思います。

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