編集室の窓:『書斎の窓』2002年6月号に掲載
今月のお奨め新刊は『日本人の姿 JGSSにみる意識と行動』《有斐閣選書》です。
ルース・ベネディクトの『菊と刀』以来,中根千枝先生の「タテ社会」論など多くの日本論・日本人論がこれまで提起され議論されてきました。そして再びいま,押し寄せるグローバル化の波のなか,日本社会・日本人の特殊性と普遍性の狭間で日本のあり方が問われているといえます。
本書は,現代日本人の意識と行動を,総合的な社会調査であるJGSS(日本版General Social Surveys )データに基づいて多面的に解明・分析したものです。「家族・ジェンダー」「少子化・シングル」「就業意識」「転職・失業と再雇用」「社会階層と社会的不平等」「政党支持」「犯罪」「情報環境」「人生の楽しみ方」「死生観」といった興味深い分類のもと41のテーマにわたって,性別・年齢別・職業別などの分類により,日本人の意識と行動が余すところなく解明されています。
客観的なデータに裏づけされた秀逸の日本人論として面白く読めるだけでなく,生きたデータを利用して社会調査やデータ分析の授業にも最適の一冊です。(I)
*弊社のPR誌『書斎の窓』(月刊)に掲載されている,当部の近況案内「編集室の窓」を転載しました。
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